どうしてパンダは白黒になったのか。
パンダ。
戦後日本にやってきた彼らは一瞬にして、日本人の心をつかんだ。
当時の日本人にとって、パンダは見たこともない奇妙な生き物だっただろう。
それでもパンダは人気者になった。
上野動物園にはパンダを一目見ようと数時間の行列ができた。
一目見るとはまさに言葉通りで、
数時間行列に並んでも、ゆっくりとパンダを見ることができなかった。
ベルトコンベヤーのように、
パンダの前をただただ行列が流れるだけの状況だったのだ。
パンダは数十年経った現代でも大人気である。
パンダをコンセプトにしたカフェも珍しくない。
個人的にはネコのほうが可愛いと思うのだが、
やはりパンダには別格の人気がある。
その希少性が人気の要因の1つなのだろうか。
それでも確かにパンダは可愛い。
あの愛くるしいコロコロとした身体。
一心不乱に笹を食べている姿。
そして白と黒の模様。
ところでどうしてパンダは自然な色とは言いがたい、
白と黒のまだら模様なのかご存知だろうか。
説はいくつかあるらしい。
白と黒は目立つという威嚇目的説、
パンダは雪山に住んでいたから白黒だと目立ちにくいという同化説etc…
けれども調べていく中で1つ面白い話を見つけた。
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昔ヒョウに襲われそうになっているパンダがいた。
そのパンダを助けようと1人の少女がヒョウに襲われて亡くなってしまった。
そのパンダは少女の死を悲しみ、
中国全土のパンダを集めて葬式をすることにした。
葬式には黒の腕章をつけることが義務づけられていた。
パンダたちはその少女の死を悲しみ流した涙を腕で拭った。
すると黒の腕章が涙で色落ちし、拭った目の周りが黒くなってしまった。
みんなの鳴き声を聞きたくないと耳をふさいだ。
すると耳も黒くなってしまった。
パンダたちは悲しみに暮れ、仲間と抱き合って慰め合った。
するとお互いの身体に黒の模様ができてしまった。
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パンダかわいい。
パンダと中国人の関係を表す昔話。
世界には動物と人間の面白い昔話がたくさんありそうだ。