東京都写真美術館で東京の写真を見てきた話。
東京都写真美術館で開催中の「TOPコレクション 東京・TOKYO」を見てきた。
写真の展示会は数回しか行ったことがない為、自分に理解できるか不安だったがテーマが「東京」ということもあり分かりやすくとても楽しめた。
東京というのは変な街だなとなんとなく感じていたが、
「東京都と東京はもはや別物」という内容の説明文があり納得した。
渋谷は東京であり、高尾山は東京都だ。
高尾山は東京ではない。
同じように東京に対して抱いていたもやもやが他にもすっきりした。
「東京は都会で自然がないと言われるが、新宿や渋谷にも大きな自然がある」
と言われるがそれに対し、もやもやを感じていた。
確かに新宿御苑や代々木公園には緑が豊かだ。
しかしそれはあくまで人工的に自然を保っている自然であり、
それはもはや自然と呼べるのか。という内容が写真を通して説明されていた。
これは、林隆喜さんの「上野動物園」という作品だ。
まさに上野動物園は良い例だ。
上野動物園が良いとか悪いとかではなく、上野動物園や代々木公園に違和感を感じ、それを自分なりに解釈することが重要なのではないかと思う。
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他にも面白い作品がたくさんあった。
多くの展示会がそうであり、この展示会も過去から現在という流れだった。
太宰の写真から始まり、現在注目されている写真家の写真で終わる。
昔の東京の街並みやリアルな若者文化が現代にかけてどう変化したのか、
また写真技法の発達などの表現方法の変化も面白かった。
@@さんの「結局、人は顔がすべて」という本の中にも書かれていたが、
顔はその人の生き方を表す。
写真家が撮りたいと思うほどの人は、
一般の人であっても顔つきが男女問わずかっこいい。
たぶんそういう人は多くの苦労と不幸を経験してきたのだなと感じた。
こんなにかっこいい写真を初めて見たかも知れない。
元田敬三さんの写真だ。
この写真の裏話も良い。
元田さんが撮影依頼をしたが断られた。
その後ダッシュでキヨスクに煙草と缶ビールを買いに行きOKをもらったらしい。最高だ。
林ナツミさんの浮遊シリーズも飾られていた。
現代感があって、こちらも面白い。
カメラを持ってる人も、
iPhoneで写真を撮る人もたぶん写真がもっと楽しくなると思う。
もし時間があったら、
たまには面白い写真を見に行くのもオススメだ。